Firemapp

future brain

マップビジネスソリューション

Firemapp

弊社が開発した地図システム「Firemapp」で、マップビジネスへソリューションを提供します。 

はじめに

当社は経営戦略コンサルティング(特に知的財産コンサルティング)会社でありGISの専門業者ではありませんが、以前地図システムの開発を行った経験があったことや、多数のクライアントからの要望もあり、既存の地図システムを利用し開発に取り掛かりました。

しかしこの開発の中で既存のシステムではクライアントが望む「種別を問わない移動体同士の最適ルートを表示し早期にマッチングさせる地図システム(特許申請済)」の開発が不可能と判断できましたので、当社独自の地図システムを開発することになりました。

この地図システムは、既存の地図システムには無い様々な利点があり、GIS用途以外にもスマホアプリ等で活用することが可能です。

既存の地図システムの問題点

Google Maps

最も多く利用されている地図システムです。表示も早く綺麗です。最初に検討したのがGoogle Maps上でクライアントが要望しているシステムを実現することでした。

幸いGoogle Mapsには、自分で計算したルートを地図上に赤い線で引くといったカスタマイズが可能です。しかし、開発を始めてすぐに挫折しました。理由ですが、Google Mapsは、取得できるのは静止画のみで道路情報が取得できないからです。地図上に最適ルートを描くためには、Google Mapsとは別に道路情報を自前のデータベースに入れておく必要があり、結局Google MapsはGIS用途には使えませんでした。

さらに、Google Maps上に独自のルートを付加して表示すると極端に動作が遅くなること、及び2018年夏からこれらのGoogle Mapsの付加機能は有料になってしまったことも採用できない理由でした。もちろん小規模な利用なら費用は限れていますが、スマホアプリの場合、すぐに月間アクセス数が万単位になる可能性がありますので、巨額の利用料金が発生することが予想できました。このような問題点があり、Google Mapsの利用はあきらめました。

OpenStreetMap

OpenStreetMapは地図データ(無料)のみで、それを抽出・表示するには、OpenStreetMapのコミュニティの皆さんが開発したソフトを使う方法があります。(ほとんどが無料です)

実際OpenStreetMapのコミュニティの活動は活発で、様々なソフトがあり、また、それを利用して商用サービスを行っている会社もいくつかあります。(※1)

当社は、OpenStreetMapの仕組みで、最も一般的と思われる方法で、地図データの取り出しと表示を行いました。地図データの取り出しは、PostgreSQLとPostGISに簡単なAPIを組み合わせて実現、地図データのスマホ側の表示は、有志が開発したライブラリを改良して使うことにしました。ちなみにこの仕組みは、最新のGISシステムと呼ばれています。

この手法だと、道路情報が取得でき表示のカスタマイズも可能です。この方法で、サンプルアプリケーションが比較的簡単に作成可能となりました。ところが、動かしてみるとこの手法にも問題がありました。それは同時に複数の人が地図データサーバーにアクセスすると、極端に表示が遅くなってしまう事です。

当社は当初よりクライアントに対し、地図システム特許のライセンスだけではなく、地図サーバーが構築・維持できない会社向けに地図データ配信サーバーを有料で使える予定にしていたのですが、この処理速度が問題点となり、地図データ配信サーバーのサービスを提供することは不可能でした。

※1 MapBoxやMapZenがOpenStreetMapをベースにした地図データ配信サービスを行っています。ただし、これらのサービスでは、大規模アクセスに対応させるために、データの持たせ方をベクタータイルマップ方式に変更しています。ベクタータイルマップ方式の地図データでルート計算をさせるためには、受信側で道路情報等をつなぎ合わせる処理が必要になり(この処理は計算時間がかなりかかります)、私たちは利用を断念しました。ベクタータイルマップ方式は、OpenStreetMapのデータをスマホ等で高速に表示する目的には優れた手法ですが、GIS用途には向きません。

当社の地図システム

表示速度

表示速度は、Google Mapに若干負けますが、遜色ないレベルです。Google Mapが早いのは、単に静止画を並べるだけで済むからです。私たちの仕組みでは、地図データを受信後、それを画面に描画しなければなりません。この描画処理分だけ表示が遅くなります。一方、地図データはベクトルデータを採用していますので静止画よりもデータ量が少なく通信時間を短くすることが可能です。

地図の品質

当社のシステムでは、地図データはOpen Street Mapに依存します。Open Street Mapの地図データは、場所によってはGoogle Mapより詳しいですが、全体的にはGoogle Mapに劣ります。

同時アクセス数

地図データは、自動でCDN(Content Delivery Network)を経由してユーザーに渡ります。同じデータを他のユーザーが要求した場合は、CDNから直接ユーザーに渡されるため、利用者が増えれば増えるほど、表示速度は速くなります。10万人、100万人が同時にアクセスしても問題ありません。

地図表示のカスタマイズ

GISの最大の利点は、(何かのデータに基づいて)地図の表示を動的に変化せることができることです。それに対しGoogle Mapは静止画を並べる方式(カスタマイズされた静止画の生成はサーバー側で行う)ため、非常にコストのかかる処理になっています。
一方、当社のシステムでは、クライアント側で描画処理を行うため、サーバー側負担はなく非常に高速に処理できます。特に手元に地図データを所有しているので参照・加工することは簡単でありGIS用途としては最適です。
このメリットを理解して頂くために、いくつかサンプルアプリケーションを用意していますので、是非、お問い合わせください。